月別アーカイブ

それはまだ努力とは呼べない

25歳で大学1年生になった人の日常

時間という苦悩

私たちの大学では1年次と3年次に“学外実習”という必須科目がある.

「学外実習とは??」

大学側が指定した企業へ5~6週間行き,その企業の就業規則や残業命令に従い,社会人としての経験を積むこと を目的とした科目であり,春休みを潰して強制的に会社員として働く科目なのであり,簡単に言うと春休みを労働に当てる感じである.

 

必須=強制

なので,これを取らなければ進級できない.

我々は「留年=退学」を意味しているため,無視は死を意味する.さながら三途の川だ.

 

そもそも,インターンなんて行きたいやつが行けばいいのであって,

この科目自体上記で記した”綺麗な目的”の裏に

「大学側があなたたちの為に強制インターンやりますよー勉強ばっかりして社会経験がないって学生を本学は作らせませんよー」

それか

「あーこいつら春休みくらい会社員にさせるかー」

くらいな”別の目的”を感じずにはいられない.「一応」的なモチベーションね.

「とりあえず」のにおいがプンプンするわけです.

 

 

それもそのはず,私(や私たち)は現在28歳となり,

かれこれ社会に放り投げられて早10年という月日が流れている.

さんざんやっているのである.

別に長くやっているといっても所詮はまだ10年であり,それイコール偉いなんて考えはさらさらない.むしろ,年齢を重ねているだけの「大きな子供」が多く,「俺や私は経歴が長いんだ」という風潮を出している人間ほど,わりとたいしたことは無い.

 

会社の拘束時間は非常に長い.

私たちは会社という組織に囚われ続け,訳の分からない「4年間バイトやって超ジュージツしてました!バイトで得たモノもたくさん!」なんて

軽々しくて,ペラペラな自慢をしてくる大卒の人間を見返すため(藤井談)にも,この勉強少年院で茨の道を,崖を登り続け,打開の道をひたむきに探し,少なくとも運や努力を今までの人生で最大限し,それが本学に社会人学生として入学できた連中なのであって,

人生の豊かさとは,という事を念頭に生きている私にとって,

この5週間は正直とても「もったいない」.

 

大学側からすると「良い経験になるからな」という殺し文句のもと,我々はソルジャーと化し戦地へ向かうのだが,せめて新しいことをやりたい.

業務の大小,難易度に関わらず「時間を潰さないと」いけない.

 

・朝礼(おはようございます!)

・ミーティング(今日は15PLの会議に出席して..)

・先輩への重要な世間話(あっ○○さん,ハヨザイマス!今日寒いっすねー)

etc

「型にはまる」すなわち経験済みなタイムラインばかりである.

もうやったじゃんそれと.

 

モチベーションが無い理由がもうひとつ

この実習をどんだけ頑張ってもなんら良いフィードバックがないのね.人脈も無ければ十中八九セカンドキャリアで関わることのないことだから.

別に装置使って実験するのも,脳死した状態でポチポチ作業しててもそこには何の意味もない.

だったら

新たな発見がある本読んだり,

壮大な映画見たり,

卒業していってしまう大学院生や4年生の超面白い人の研究室まで突撃したり,

そういうことに時間使った方が, いやそういうことにこそ使う方が遥かに良いと感じでしまう.

 

仕事はもちろん大事だが,ノーマネーでフィニッシュするため,なかなかモチベーションが上がらない私なのである.

 

 

誤解を恐れずに言えば,会社は将来私たちに頭使った仕事をさせるために大学へ送り込んでいる訳ですよ.それなのに空白で中身の無い時間を送っているのである.

もうそんなんだったら自由に休ませてくれよと.

一生懸命勉強してるからさと.

なんで大学生の春休みに5時起きなんだと.

今一番したいこと?

 

寝たい.