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それはまだ努力とは呼べない

25歳で大学1年生になった人の日常

昭和的価値観の崩壊

いい大学を出て,いい企業に入って,年功序列で定年退職.
わかりやすい昭和的価値観が通用したのは,あえて言うなら,グッドオールドデイズ.

アウトサイダーとして生きている人たちの事例を元に,著者の現代日本社会への鋭い分析と指摘が光る名著.痛快.

うちの企業の人事も,読んでるのかなー.
「デキる人ほど辞めていく会社」に,アカルイミライはない.
元々やる気も能力もあって第一志望の会社に入ってきた新人が,頭の中で色々と描いてきた輝かしい「社会人像」を日々の雑務と覇気のない先輩上司にぶち壊され,自らのキャリアパスを描けず将来に不安を感じ,転職に希望を見出す.これが企業が優秀な人材を失うメインストリームだろう.今の時代にアンテナを張り,それなりに敏感な奴が選ぶ道は,外資系やベンチャーへの転職だ.

ものづくり企業の人事は,エンジニアのキャリアパスを支援する仕組みを,早急に整えなければならない.
でなきゃー大して魅力のない会社に残る大半は,会社にしがみついてなきゃ生きていかれない,自信も能力もないエンジニア達.保身しか考えない上司予備軍.

文献

・3年で辞めた若者はどこへ行ったのか 城繁幸 ちくま文庫

年功序列が奪う日本の未来 城繁幸 ちくま文庫